風の時代に、流れにのる地方銀行
風の時代とは
風の時代という言葉を皆さんは聞いたことがありますか?
風の時代とは、占星術で使われている時代区分のことです。占星術では12の星座が火、土、風、水のグループに分類されて、天体の運行状況に合わせて時代区分が変わっていくということです。
風の時代の前は、土の時代が約220年間続き2024年11月20日に冥王星が水瓶座に移動したことで、本格的に風の時代に移行したということらしいです。
土の時代とは
土の時代の特徴として、土は物質を表しており、ものを所有することに価値がおかれ、目に見えるものが重要だった時代です。今から220年前ということなので、1800年くらいからが土の時代ということになると思います。
土の時代のちょうど中心が1900年くらいになると思います。1900年代は、欧米列強国が自国の領土拡大を目的とした、1914年からの第一次世界大戦や1939年からの第二次世界大が起こっているということは、まさに土の時代である、物質主義的な思想を象徴している出来事ではないでしょうか。
また日本の方に目を向けると、欧米列強と同じように、第一次世界大戦と第二次世界大戦に直接・間接に関与しながら、太平洋戦争の敗戦を経験。敗戦後から高度成長期が起こりました。土の時代を象徴するものを重視する顕著な姿として、高度成長期がありました。
もの不足の状態から、もの余り社会への移行
高度成長期である、戦後からのもの不足の状態から、あらゆるものが企業により、大量生産されて、全国の地域の家庭に商品やサービスが行き渡りました。物やサービスが全国の家庭に行きわたった現在は、もの余り状態であり、成熟社会に移行しています。
地方銀行もこの高度成長期時代のものを全国に広める、各地域の企業活動に合わせて、事業拡大するための資金に対応し、地域の会社や個人に融資という形で資金提供することで、事業規模を拡大してきた歴史があります。しかし現在のものあまり社会では、ものに関する資金需要が減少し、経営が厳しくなっているのです。
風の時代がやってきた
風の時代というのは、情報や知識、才能、人脈など目に見えないものが重要になるということです。風の時代を代表する事例として、世界を席巻しているGAFA等のビッグテック企業の出現が象徴しているのではないでしょうか。
GAFAは自社のビジネス領域の中心が、目に見えない情報やAIを使った知識を取扱っています。そしてAIの知識を持った優秀な技術者である才能(タレント)を抱え研究開発にあたらせている。またWEBネットワークと自社サービスをとおして、客様同士をつなげること(仮想人脈)で、サイバー空間内を牛耳って世界を制覇しました。これは土の時代から、風の時代に世の中が変化していることを現しているような事象だと思います。
風の時代に優位性を増す地方銀行
地方銀行にとっても土の時代から、風の時代に起こるパラダイムシフトに対応していく必要があり、経営が大変そうに思えるかもしれません。
しかし、風の時代になって、地方銀行の経営は非常に有利な立場にあると思います。なぜなら、風の時代に大切な目に見えない資源である、「情報」「知識」「才能」「人脈」をすでに持ち合わせているからです。
地域に眠る優良な情報コンテンツ
地方銀行の中には、情報として、地域の中に眠るお客様のユニークな商材やサービスの情報コンテンツがあります。また目に見えない無形資産として、古くから受け継がれてきた歴史や文化等特徴的な資源が多くあります。これらは優良なコンテンツであり、まさに情報だと思います。このように、地域の中にはまだまだたくさん眠っている無形の情報コンテンツがあるわけです。
地域に張り巡らされた人脈
そして人脈であるネットワークも現場の支店の担当者を通して既につながっているのです。地域の中で眠っている情報コンテンツと、このネットワークをつなげる役目として、才能ある現場の担当者である職員さんが大勢いるわけです。
地域の才能である優秀な職員
この情報コンテンツとネットワークを現場の職員の方がつなぎ合わせて、付加価値創造し情報発信することで、まだまだ地域金融機関は新しい付加価値を生み出していくことが可能であると思います。
これからの時代である、風の時代には地域金融機関の持っている経営資源は、非常に強力な武器になるのではないでしょうか。土の時代である、ものを中心とした資金需要に応えていくビジネスモデルから、地域のお客様とつながっているネットワークと、お客様の特徴のある情報コンテンツを結ぶことで、目に見えない新しい付加価値を創造していくという、風の時代にあったビジネスモデルに転換していけば、まだまだ成長できる可能性は高いはずです。
地域ネットワークをつなぐ新たな付加価値創造活動
このような地域ネットワークと、お客様の情報コンテンツをつないで、新たな付加価値を創造していくという仕事は、若い社員さん達にとっても、やりがいのある面白い、生産性の高い仕事になるのではないでしょうか。目線や発想を変えて新たなチャレンジをしていくことで、地域の雰囲気もどんどん変わっていくのではないでしょうか。
風の時代にあわせた地方銀行を中心とした、地域活性化活動を皆様でやっていきませんか。